もともと妊娠・出産への関心が高かった私。
もちろん、自分が妊娠すると、自分の体の変化や妊娠経過、出産にも好奇心がどんどん湧いてきます。
誕生日に妊娠悪阻で入院、2か月の寝たきり生活、唾液づわり、恐怖の痔、臨月での逆子…
私の妊娠経過は、子ども2人とも妊娠初期から後期までつわりとの戦いで、それはそれはキラキラしたマタニティライフからは程遠いものでした。
もちろんその当時は、時折心が折れて泣きながらも、一つ一つ起こる化学では解明できない自分の体の変化を実感しながら乗り越えてきました。
今思えば、好奇心旺盛な私にとってみれば、これだけいろんなことを体感できたのは、貴重な経験です。
好奇心旺盛な私のバースプラン
妊娠・出産は人生に何度とないもの。
自分の出産でしかできないこと、自分の出産や育児だからこそできること。
やってみたいことはやりたい!気になることはやってみたい!
本来、夫も私も希望していた立ち合い出産はコロナ禍で叶いませんでしたが、それでも『私だけの満足できる出産にしたい!』と下記のようなバースプランを考えて助産師さんに渡しました。
・痔が心配。押さえてほしい。
・ビデオカメラで出産を撮影したい(コロナ禍で夫の面会は不可)。
・自分でへその緒を切りたい。
・排臨・発露(赤ちゃんの頭が見えてくること)の時に鏡で見たい、頭を触りたい。
・胎盤を触りたい&写真を撮りたい。
・産まれた後、CTG(胎児心拍数陣痛図)で自分のお産の経過をみたい。
・赤ちゃんが元気なら生まれてすぐカンガルーケアと初回授乳をしたい。
・出産後、入院中おしりに痔の薬を入れてほしい(妊娠中は夫にやってもらっていた…汗)。
できるできないは別として、とりあえず自分のやってみたいことをバースプランとして伝えて、できることはできたら良いな、という感じです。
中でも“胎盤”に関するバースプランについては、
助産学生時代の授業で、日本でも出産後に自分の胎盤を食べさせてくれる助産院があると聞き、
『へぇ~~!胎盤って食べれるの!?一体どんな感じなの!?』
と衝撃を受けるとともに、興味・関心が湧き、ずっと気になっていました。
しかし、胎盤を食べる…少なくとも私の身の回りではそのような経験をした人は聞いたこともないし、きっと難しいだろうなと思い、「胎盤を触りたい、写真を撮りたい」というバースプランに留めました。
胎盤は食べられた!その味は…
1回目(第一子)初めての胎盤は無味
産後の処置がひととおり済んだところで、分娩台の上で自分の胎盤の写真を撮らせてもらい、触らせてもらいました。
“これが自分の胎盤か~。この胎盤が10か月間この子に栄養を送ってくれていたんだな…”
そしてふと助産師さんに、「胎盤って食べる助産院もあるんですよね~」と話していたら、
「食べてみる?」と。
思いがけない助産師さんの言葉でしたが、
「え!?いいんですか?食べてみたいです!!」
それはもう、即答です。
助産師さんが流しで洗い、刺身くらいの大きさに小さく切った胎盤を数切れ、割りばしと一緒に持ってきてくれました。
分娩台の上で実食。
そのお味は…無味。味のないレバ刺し。でもレバ刺しよりちょっとコリっとしたような食感でした。
「10か月わが子を育ててきてくれた胎盤さん、ありがとうございました」とちゃんと感謝の意を込めて2切れ、いただきました。
なかなかできない経験に、24時間陣痛に耐えた体はボロボロでしたが、出産でアドレナリンが出ているところにさらにテンションが上がり、大満足なお産となりました。
「もし次があったら、ごま油と塩を持ってきます」
なんて言ったくらいにして。ハイテンションから出る言葉とは言え、もはや変態の領域ですね。。
2回目(第2子)味変でレバ刺し風に
それから4年後、第二子を授かり再び同じ産院で出産できることになりました(臨月で逆子になり、総合病院に転院&帝王切開の日程まで決まりましたが、奇跡的にまた戻ってくれたというドタバタ劇がありましたが)。
せっかくまたここで出産できるなら!
今回はバースプランに思い切って最初から「胎盤を食べたい」と書き、助産師さんからがは「先生にも確認して、産後の状況でできそうだったら」と言われていました。
いよいよ陣痛が始まりました。痛みの合間にしっかりタッパーにごま油と塩を入れて、漏れないようにジップロックに入れてカバンに入れる私…。
きっとこんな事をする陣痛中の妊婦は、世界で私だけだろうと心の中で思いながら(笑)
痛みにも勝る好奇心。準備万端で出産に臨みました。
病室からいよいよ陣痛室にいく!という時、痛みにうなりながらもわたしは夫に「カバンの中のごま油持ってきてちょうだい!」とその存在を忘れてはいませんでした。
母子ともに無事に出産を終え、同じように胎盤を洗って切ってくれた助産師さん。
そして分娩台で念願の(⁉)2回目の胎盤。
ごま油と塩で味付けた胎盤のお味は…本物より淡白だけれど、味はほぼレバ刺しのような感じでした!
その様子を後ろで見ていた夫に、助産師さんが「旦那さんも食べてみる?」と。
夫「いや・・さすがにいいです・・」
そりゃそーか!!
ごま油と塩を持ってきた私に本当のところ助産師さんがどう思っていたのか…今となっては恥ずかしい気持ちもありますが、わたしのバースプランが叶い、忘れられない出産体験の1つとなりました。
胎盤を食べる事に関しては、助産師として働いていると、産後に胎盤の計測や確認をするので、胎盤というものにそれほど抵抗感がなかったことが前提として大きいかもしれません。
世界では産後に自分の胎盤を食べるの“胎盤食”の風習がある地域もあるようですが、あくまで私個人の好奇心からの体験談であり、胎盤食をオススメするわけではありません。
女性の体は産後もなかなか衝撃的な変化がたくさん。驚きの連続です。
産後の抜け毛、毎月の乳腺炎、尿漏れ…etc
私にとっては毎日好奇心のネタであふれる日々を過ごしています。
これらはまた改めて別記事で投稿していきたいです。
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