くるみアレルギーでアナフィラキシーショックを起こした娘。(→「くるみアナフィラキシー体験談」はこちらの記事へ。)
2年後、改めて専門外来で血液検査したところ、ナッツ類も反応が出ました。そこで、ナッツを一種類ずつ負荷試験することになりました。
本記事では、くるみアレルギーでアナフィラキシーを経験した娘が、負荷試験を受けた流れと結果、そして親として感じたことを記録しています。
同じようにアレルギーで悩んでいるご家庭の参考になれば幸いです。
ナッツアレルギーに気づいたきっかけ
くるみアレルギー発症以来、意識的に除外してきたわけではありませんが、何か食べるときは成分表示を見て、くるみやナッツの有無を確認していました。
アーモンドは、クッキーやケーキなど、日常口にするおやつや食べ物にもよく入っています。
何度かアーモンドプードル入りのクッキーを食べさせたは、アレルギー反応もなく食べていたので、アーモンドは大丈夫そうだなと思っていました。
娘の3歳の誕生日、「アンパンマンのケーキがいい!」と言われて、作ろうとしたときに、アンパンマンの鼻とほっぺをピンクのマカロンにしようと思って買っていました。
でも、マカロンにもアーモンドプードルが入っていたりするんですよね。
念には念を。
誕生日ケーキを食べる嬉しい瞬間に、アレルギー症状が出たり、やっぱりマカロンは食べちゃダメ!と言わなければならない状況になったら可哀想だな…と思い、
事前に、試しにマカロンを一口食べさせてみることにしました。
すると、はじめてのマカロンを一口食べて「おいしい!「」
「・・お口ちょっといたい!」
これはダメだ。
もしかして大丈夫だと思っていたアーモンドも、実はダメだったのかな…??
そんなことを考えながら、結局、アンパンマンの鼻とほっぺにマカロンは使えなくなり、シュークリームになりました。

アレルギー検査で食べられるのかハッキリさせたい
上記のように、アーモンドプードル入りのおやつは食べていたけど、マカロンの時は痛みの訴えがあった経緯から、それ以降はケーキやタルトではアーモンド入りのものは食べさせいように気を付けました。また、アーモンドスライスなど、明らかにアーモンドの含有量の多そうなものも避けるようにしていました。
でも、本当にアレルギーがあるのか、ないのかはっきりしない状況にモヤモヤした気持ちがあったので、検査でハッキリさせたいと思っていました。
ですので、専門外来を受診し、血液検査や負荷試験でくるみ以外のナッツ類のアレルギー反応を検査できる流れになり、親としてはホッとしました。
食物負荷試験の流れ
負荷試験当日までの体調チェック
風邪などの体調不良時はアレルギー症状が強く出やすく、危険なため、数日前から体温や風邪症状の有無を確認しチェック表に記載して提出します。
計測、医師診察
診察前に、身長・体重、SpO2の計測を行います。
その後、医師の診察で負荷試験で食べる量なども確認します。
負荷試験1回目 1g
事前にお口直しの飲み物を持参するよう指示があったので、水筒にお茶を持参していきます。
1回目はアーモンドのペースト1g。
だいたい量はこのくらい。

初めての負荷試験。マカロンを食べて口が痛かった記憶はあるのかないのかは微妙なところですが、もしかしたらかゆくなったり、痛くなったりするかも…と緊張していたのだと思います。
嫌がってなかなか口を開けてくれない娘…。
なんとか一口食べてくれました。
お口直しのお茶を飲ませたあとは、30分間待合室で待機。
娘はアンパンマンのテレビを見たり絵本を読んだり。
私も「口痛くない?」など確認しながら、ちょっとドキドキ待機時間を過ごしました。
無事、30分間症状なく経過しました。
負荷試験2回目 2g
30分後、看護師さんが症状がないことを確認し、2回目のアーモンドペーストを持ってきてくれました。
2回目は2g。
1回目の倍の量をたべて、2回目の後は1時間ほど待機。
待機後に看護師さんが改めて症状の有無の確認と、SpO2測定の測定をしてくれます。
2回目のペーストを食べたあとも、待機時間中、特に症状出ることなく、看護師さんが最後にSpO²を計測して終了。こちらもホッとしました。
その後、管理栄養士さんからの栄養指導を受けました。
アーモンド結果と解除の報告
最後に改めて医師の診察。
今回の食物負荷試験の結果、アーモンドは問題なし。制限解除の結果となりました。
わーい!!
『アーモンドはもう心配しないで食べさせても大丈夫!』
それがはっきり分かっただけで、親としてもとても嬉しく、世界が広がった気がしました。
「アーモンドOK!」娘の笑顔が教えてくれたこと
娘も、帰りの車で「アーモンドもう食べれるね!!」と、とても嬉しそう♥
家に帰るとお父さんにも、翌日には保育園の先生にも、会うなり自分から「アーモンド食べれるようになったよ!!」と、嬉しそうに報告していました。
これまでアーモンドを含め、ナッツ類については、「アレルギーがあるかもしれないから」「ナッツが入っているから食べれないね」とか、食べるときでも、「口が痛くなったら教えてね」「かゆくない?」という言葉が付きものでした。
娘も3歳の頃からは、お友達にもらってきたお菓子や、初めて食べるお菓子、ケーキを食べるときは自分から「これナッツ入ってない?」と確認していました。幼いなりに、自分でアレルギーについて自覚できていましたし、文句を言うこともありませんでした。
でも、やはり保育園でもその日のメニューによってはみんなと違うものを食べる事があったり、みんなと違うテーブルで食べたり…。
きっと、どこかで「みんなと一緒がいいなぁ」と思う気持ちはあったと思うのです。
娘が嬉しそうにみんなにアーモンドを食べれることを報告している姿をみて、専門外来を受診して、しっかり検査をすることにして本当に良かったなと心から思えました。
今後の生活とアーモンド摂取について
医師からは同時に、これから家でのアーモンド摂取を継続するよう指示が出ました。
ほんの少しずつでも、できれば毎日、難しければ週2、3回でも食べるようにするとよいとのこと。
今後、期間が空いて久しぶりに食べた時に、アレルギーが出たり、出た時の反応を小さくするためだそうです。
その後、我が家ではお風呂上りのおやつにアーモンドを1粒食べる生活になりました。
(その後、どんどん家で食べるナッツの数が増えていくことになるのですが…笑)
娘は今まで食べられなかった"ナッツを食べられるのが嬉しい”という思いもあるのでしょう。
「おいしい」と喜んで食べています。
負荷試験での失敗談:花粉症で前日までアレルギー薬を飲ませてた
負荷試験関連では、私のこんな失敗もありました。
娘は花粉症があり、春先はアレルギー症状が出やすいため、日常的にアレルギー薬を飲んでいます。
ある日、新しいナッツの負荷試験を受ける予定があり、いつものように病院の提出用チェックリストを前日に確認していたところ…
**「〇日前からアレルギー薬は服用しないこと」**という項目に目が止まり、ハッとしました。
そう、負荷試験前に薬を飲んでしまうと、もし症状が出たとしても正しく反応が見られないため、試験ができないんです。
そのことは説明で聞いていたはずなのに、つい花粉症の娘にいつものように薬を飲ませてしまっていたのです。
慌てて病院に連絡したところ、案の定その日の負荷試験はキャンセルに。
予約を取り直すことになってしまいました。
アレルギー外来に通われているお子さんや、負荷試験を控えているお子さんの親御さん、ぜひお気を付けくださいませ。
まとめ
食物アレルギーは、見えないだけにとても不安がつきまとうものです。
「これは大丈夫そう」と思ったものから家で少し食べさせてみたり、「なんとなくダメそうだから」と避け続けることも一つの方法かもしれません。
でも、私の場合は保育園の看護師さんからの「1回専門外来受診してみるのもいいかも」の一言がきっかけで専門外来を受診し、検査を通して“本当にダメなもの”と“実は大丈夫なもの”を知ることは、子どもの食の世界を広げるきっかけにもなりました。
ナッツ負荷試験を乗り越え、「食べていいよ」と言われたときの娘の嬉しそうな笑顔。
親の私も、「全部を制限しなくていいんだ」と少し肩の力が抜けました。
同じように悩む方が、少しでも前向きになれるきっかけになればうれしいです。
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