我が家の防災教育は1冊の絵本から

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3月11日。東日本大震災から14年。
今日は長女の初めてのナッツアレルギーの負荷試験で病院待機中。
待合室で14:46に娘と一緒に手を合わせたところです。

私自身これまでの人生に阪神大震災(小学生)と東日本大震災(社会人)、大きな震災を2回経験しました。先日は大船渡で大規模な山林火災が起きたばかり。
いつどこで起こるかわからない自然災害。
親となった今、自分の子どもたちにも震災の伝承と防災について、日ごろから伝えていきたいと思っています。

残念ながら今は廃盤になっていますが、私がずっと前から欲しくて、数年前、娘が2歳の頃にやっと手に入れた一冊。
娘も優しいタッチの絵が気に入ったようで、きっとそんなに内容は理解していないけれど、2歳の頃から時々本棚から持ってきては、私が読み聞かせた時の真似をしながら「さみしいね〜」といいながら 自分でペラペラめくって読んでいたので、子ども用の絵本棚にほかの絵本と一緒に立てていました。
そうすると、ほかの絵本と同じように時々この本を選んで手に取り読んでいました。

3歳の頃は「みんなお布団に寝て何してるの?」「この人も死んだの?この人も死んじゃったの?なんで?」3歳児の疑問に一つひとつ「これはお空に行く準備をしているんだよ」…とキャッチボールしながら伝えながら読み聞かせました。
震災の日には保育園で防災訓練、震災のお話があったようで、家に帰ってきてからそのお話を教えてくれました。なので、「この本はその時のお話なんだよー」と教えると、1つ線が繋がったようで、翌朝も朝ごはんを食べ終えると3回くらいペラペラとめくりながら読んでいました。「この人もしんじゃったの?この人も?」「いっぱいしんじゃったじゃん」「どーして死んじゃったの?」と地震や津波のお話になり、「〇〇ちゃんもしんじゃったらお母さんもさみしい?」「おとーさんも死んじゃったらどーしよう」《だから地震がきたら逃げようね》と、登園前に思いがけず防災教育の時間ができたこともありました。 当時はまだ3歳でしたが、年齢とともに理解力が少しずつついてきて、「死」のことも「地震」のことも話したり考えたりする機会が増えていきました。

今年娘は4歳。普段は毎日、お風呂上りに髪を乾かしながらの絵本タイムがあるのですが、今も時々「これ読んで」と持ってきます。
読んでいるうちに私の方が涙が止まらなくなって、途中からヒクヒク言いながら読むのですが、悲しいだけでなく、添えられるコメントと柔らかいタッチの絵に心があたたかくなります。
「この赤ちゃんも死んじゃったんだね、さみしいね」「このお父さんも死んじゃったんだね、津波で死んじゃったのかな」「早く逃げたほうがいいよね」「地震が来たらだんごむしのポーズになるんだよ」
娘からもいろんな言葉が出てくるようになりました。
保育園でも毎月防災訓練をしてくれているので、家でも教わってきたことを教えてくれます。
この1年間には2人のひいおじいちゃんが天国に行きました。
娘もお別れの場に立ち会う機会があったので、最近はふとした瞬間に「おかあさんも死ぬの?」「きっとお空の上で一緒に食べてるんじゃない?」などなど…『死』についても話題に出ることが増えました。

4歳になったころから、朝起きてテレビで火事や地震のニュースが流れると見入り、「お母さん!火事だって!逃げたかな?」「これ何?なんて言ってるの?」と反応するようになりました。
この絵本を読むときも、3歳の頃よりずいぶん理解して、関心を持って読んでいるように思います。
震災の日、節目節目もそうですが、 性教育と同様に、防災についても引き続き、日常の中で自然に伝え一緒に考えていけたらいいなと思います。

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