涙で乗り越えた哺乳ストライキ(母乳拒否&哺乳瓶拒否)

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2週間ほど前、ついに、やっと…次女(8か月)の長い哺乳ストライキが終わりました。
この4か月間、寝ている間にミルクを飲ませていた私にとって、『赤ちゃんが普通にミルクを飲む姿』は、まさに夢のような光景でした。
4か月ぶりに我が子が目を開けて、起きて、泣かずに哺乳瓶をくわえてミルクを飲んでいる。その姿が嬉しくて嬉しくて涙が出ました。

育児は100人いれば100通り。正解がないだけに、身近に同じような経験をした人がいないと不安や孤独に感じることも。
4か月にわたる哺乳ストライキで出口の見えない真っ暗なトンネルの中にいた時期に、私と同じ母乳&哺乳瓶拒否のストライキを乗り越えた方のブログにたどりつき、とても心が救われたのを覚えています。

私が経験した、母乳もミルク(哺乳瓶)もどちらも拒否という哺乳ストライキは、少なくとも私の身の回りにはいなかったですし、相談した助産師さんや小児歯科の先生からも「聞いたことがない」と言われました。あまり例がないのかもしれません。もしくは、いるけれど情報がない、情報にアクセスできない中で孤独を感じながら辛い思いで頑張っているママたちががたくさんいるのかも…。だとしたら、私の育児の歴史に残るこの出来事を記録に残すとともに、同じように哺乳ストライキで悩んでいる方の目にとまればいいな、と思います。

ストライキの前兆(生後3か月) 「あれ?なんか最近飲まないな…」

第1子は完全母乳、第2子は計画的な混合栄養で順調にミルクもおっぱいも飲んでいました。
ところが、生後3か月半頃からおっぱいを飲んでも集中力が続かず、ミルクも大して量を飲んでいないのに「もういらない」という感じで途中で飲まなくなる日が続きました。
上の子の時は、母乳分泌過多で乳腺炎を繰り返していたので、今回は母乳分泌量をコントロールする目的で妊娠中から定期的に母乳相談室の開業助産師さんや役場の赤ちゃん相談で相談する機会ありました。その場でも、「時期的に“あそび飲み”かな~?」なんて話をしていました。

ストライキ突入 

10時間空いても飲んでくれない

遊び飲みが落ち着けば飲んでくれるかと思っていましたが、3か月後半にはおっぱいも哺乳瓶も、乳首を口につけるだけで反り返り、顔を真っ赤にしてギャン泣き。10時間経っても飲まない。
っぱりこれはおかしい!普通じゃない!”そう思いました。
ちょうどこの時期、しばらく風邪をひいて熱も出したりしていたので、
「そのせいで飲みが悪いのかな?」「もしかして喉が痛くて飲みたくないのかな?」
心配してはいろいろと原因を考えました。
しかし、小児科で診てもらっても喉が赤いわけでもない。
医師から「鼻詰まりがなくなれば飲むようになると思いますよ」と言われて期待していましたが、風邪が治ってもまったく飲む気配はありません。
スプーン、コップ、おちょこ、スポイト・・何とか1つでも飲んでくれる方法はないかと色々試みましたが、どれも飲んではくれませんでした。

いつ飲むか分からない、そのタイミングを逃すとさらにまた何時間飲まなくなるか分からないので、いつでもすぐミルクを飲ませられるようにしていました。
何時間前に作ったんだっけ?というような冷たくなったミルクでも、1日中手に持って、泣いている娘の口に無理やり押し付けていました。我が子を愛するがゆえ、、“それでもなんとか飲ませなきゃ!”と、大粒の涙を流しながら必死に抵抗する娘の口にぐいぐい哺乳瓶を押し込むのは、とてもつらいことでした。心を無にして、心を鬼にして、です。
また、おっぱいをあげようとしても大泣きで抵抗されるのは、自分自身が拒否されているようで、悲しい気持ちにもなりました。
最初は母乳分泌維持のために搾乳もしていましたが、次第にそんな心の余裕も時間もなくなり、刺激が減ったことで母乳分泌もなくなり、おっぱいは卒業となりました(前回は母乳過多で乳腺炎の恐怖におびえながらの断乳だったので、これはこれでびっくりでした)。

こんなふうに、どうやったら飲んでくれるかも分からず途方に暮れながら、ミルクでもおっぱいでもいいからなんとか飲んでもらおうと一生懸命試行錯誤する日が続きました。どんなに頑張っても、1回の授乳に1~2時間かかったり、1時間もかけたのにたった10mlしかミルクが減っていなかった時には、張り詰めていた糸がプツンと切れて、私も娘と一緒に大泣きしました。

身も心もボロボロに… 心が折れて涙

だんだんと、1日のほとんどの時間を授乳に費やす日が増えました。私もほとんど授乳のことで頭がいっぱいになっていました。
もちろん、夫も休みの日や帰宅後には手伝ってくれていたのですが、1日中抱っこし、哺乳瓶を口に押し付ける力で自分の肩や首はガチガチに。ストレスが溜まり、睡眠不足と長時間の授乳で、そろそろ精神的にも限界かも…と思うように。
1日中頑張っても、1日のミルク量の最低量にすらたどり着かなかった時には、日付が変わった夜中0時の時計を見て、「また飲めなかった…」と泣きました。
ミルクを飲ませることで頭がいっぱいになり、取りつかれたように1時間も2時間も娘の口に哺乳瓶を入れている私の様子を心配して、夫が「大丈夫だよ。〇〇ちゃん、ちゃんとぷくぷく大きくなってくれてるよ」と声をかけてくれた一言に、涙がボロボロと止まりませんでした。
この間にも、役場の赤ちゃん相談日には、助産師さんに体重を計ってもらいながら話を聞いてもらうことで、気持ちを楽にしてもらいました。

虐待が頭をよぎった

3~4か月健診で、それまで順調だった娘の体重曲線が下向きになり、先生から「様子を見ましょう」と言われ、日に日に飲んでくれない不安と焦りが募りました。
ギャン泣きする我が子にまでイライラして、「なんで飲んでくれないの!」「どーやったら飲むのよ!」と大声を出すことも
この時、ふと頭に『虐待』という言葉が浮かびました。
こんなに可愛い大切なわが子に対してまでイライラしている…とふと客観的に自分をみた時、もし今の私のように頼れる家族や助産師さん、息抜きの場所がないママだったら…。
もし私が、相談相手がいなくて、孤独を感じたままこんな状況で育児をしていたら…。
そう思うと、虐待は決して他人ごとではないな、と感じました。

やっと見出した哺乳ストライキの解決策 “寝たらすぐ飲ませる”

ストライキが始まり1ヶ月くらいした頃。
泣き疲れてウトウトしてきたタイミングで、やっと口を動かして眠りに入りながらミルクを飲み始める…。このパターンが多いことに気が付きました。
それなら逆にウトウトした時を見計らってあげてみては…と試したところ、これが大正解でした◎。
「なるほど!こうすればいいんだ!」 
この授乳方法、対応策にたどり着いたことで心がだいぶ軽くなりました。
起きているときに無理やり飲ませようとしてギャン泣きされ、1時間(もしくはそれ以上…)格闘した末、お互いに疲労困憊の中やっとウトウトしてやっと飲んでくれていた時よりもずっと楽!!
ただ、わが子の場合は、ウトウトか入眠直後は飲みますが、深い眠りに入ってしまうと、口も全く動かなくなり、飲んでくれませんでした。
そして、ウトウトの状態で飲み始めても、途中で起きて気づかれてしまうと飲みません。
ですので、“寝始めたウトウトのタイミングを逃さずに、起こさないように飲ませる!!”がベストの授乳方法でした。

本来であれば、むせ込みや誤嚥予防のために、上体を起こして飲ませたほうが良いのでしょうが、とりあえず今はそんなことを言っている場合ではありません。とにかく飲んでくれればそれで良いのです。
時々むせることもありましたが、マットに寝ていればそのまま、車で寝たらチャイルドシートのまま、布団で寝たときはそのまま。フルフラットの状態でも飲ませていました。

ひとまず哺乳ストライキの対処法が見つかったことで、気持ちも授乳もだいぶ楽になりました。
それでも、一度飲み始めてからも深い眠りに入ると飲まなくなり、飲むのに1時間がかかることも。ウトウトしてきたと思って慌ててミルクを準備しても間に合わず、深い眠りに入ってしまったときには飲んでくれず。。といった感じで、タイミングを合わせるのがとても難しかったです。
自分のスケジュールやお出かけのスケジュールも、授乳のタイミングを調整することができないのでとても大変でした。

ストライキは「飲んでくれないことが辛い」だけではない!

哺乳ストライキが始まり、自分の時間や心の余裕がなくなることによって、家族や日常生活に及ぼす影響もたくさんありました。

  • 授乳以外の家事・育児に手をかけられない
    とにかく、自分の体とメンタルを保つことで精一杯。
  • 寝不足とイライラで、夫や4歳姉に八つ当たり
     夜中までの授乳で寝不足が続き、朝早く起きて飲ませようとしても飲んでくれない時には
    「せっかく早く起きたのに!」とイライラ。「授乳だけやっていいから」と、家事やお姉ちゃんの育児を全面的に協力してくれていた夫にも八つ当たり。可哀想でした。。
     赤ちゃん返りで甘えたい盛りの4歳のお姉ちゃんの
    「みてみて~!」「イヤイヤ」「おかあさーん!」に、
    「ちょっと待ちなさい!お母さん忙しいんだから!」「早く泣くのやめなさい!」と怒鳴ってみたり。大人げなく4歳児と大声で喧嘩して「早くお父さんに会いたいよぉぉ—―」と大泣きされた時には我に返り、隣の部屋に駆け込んで心の中で「ごめんよーー」と叫びながら泣きました。
    お姉ちゃんに関しては、毎晩寝顔を見ながら後悔して涙する日々でした…
  • スケジュールどおりの生活ができないストレス
    ミルクは寝れば飲んでくれる。でもいつ寝るかわからないのが赤ちゃん。
    私の住んでいる東北は基本お出かけは車移動です。赤ちゃんは車に乗ると揺られてすぐ寝る…。
    ですので、自分一人で運転して出かける時には、出発して4、5分車を走らせ後ろをみると…。
    寝ている…!
    「ヤバい!寝た!」と、近くの店舗の駐車場に車を停め、後部座席に移動し、起こさないようにチャイルドシートに乗せたまま飲ませる。飲み終わってやっと出発。
    こんなことが日常茶飯事でした。病院の待合室や、ベビーカーでお散歩中にウトウトしてきて、冬に道端のベンチで飲ませたこともありました。

特に、4歳のお姉ちゃんには、今思うと本当に申し訳ない…。
それでも、たまに「お母さん大好き!」と言ってくれたり、授乳中に「お母さん頑張れ!〇〇ちゃんもお母さん疲れちゃうから頑張って飲んで!」と応援してくれる優しさにずいぶん支えられました♡

振り返ってみても、哺乳ストライキによってママや家族にかかる負担やストレスはとても大きいなと思います。

自分の心を保つために

ストライキの間、私は『今日はもうストレスの限界!』という日には夫にメールして、仕事帰りにスイーツを買ってきてもらいました(それ以外にも自分でスイーツを買いに行き、ほとんど毎日食べていました)。
そして、たまに友人たちとランチに行ったり、役場の赤ちゃん相談に行って助産師さんたちと話したり。体は疲れているけれど、ベビーマッサージやサークルにも出かけていました。家の外に出るだけでも気分転換になる。そして、やっぱり女性は話す生き物!話すと、聞いてもらえると、不思議と本当に気持ちが軽く、楽になりました。

私の住んでいる町には、産後母子支援事業に「産後デイケア」というとっても素敵なサービスがあります。1日温泉の一部屋を貸し切って、お母さんは温泉に入ったり布団で寝たり、一人で自由に過ごしてリフレッシュしてください♪というもの。隣の部屋では助産師さんや保健師さんが赤ちゃんを預かってくれて、授乳も、ごはんも、沐浴まで済ませてくれて、本当にママは1日自分だけの時間を過ごすことができます。私も利用させてもらい、とてもリフレッシュできましたし、ミルクの飲まなさ具合を保健師さんや助産師さんにもみてもらえただけでも共感してもらえたような気がして、安心しました。

自分の心を保つために、おいしいものを食べたり、たまには出かけて人と話したり、住んでいる市長町のサービスを利用してみたり。
後回しになりがちだけど、自分のケアをすることはとても大事
『自分はすごく頑張っている!』と思って自分に毎日ご褒美をあげていいと思います!

回復の兆し(生後7か月) 忘れられない瞬間

生後6か月ストライキから(3か月半頃)日によってですが、1日に1回、眠りに入るか入らないかくらいで、目は開いているけどウトウト…というタイミングで飲んでくれる日が出てきました。
途中からいつもどおり寝ながら飲んでいましたが、それでも大きな進歩です。
それが1週間くらい続くうちに、だんだん1日に2回くらいウトウトした状態で飲んでくれる日も出てきました。
そんな中、生後7か月(哺乳ストライキから4か月目)に入ったある日。
たまたまミルクの入った哺乳瓶を床に置きっぱなしにしていたら、おもちゃに手を伸ばすように、哺乳瓶に手を伸ばす娘の姿が!
その姿に驚きながら、そのまま哺乳瓶を娘の両手で持たせるように誘導して抱っこ。
一か八か、娘の手ごと哺乳瓶を口に近づけると・・・口に入れた!!
飲みはしなくても、嫌がらずに、泣かずに!
この時の光景は、一生忘れません。とっても嬉しかったです。

この日をきっかけに、哺乳瓶を見せたり、近くの床に置いてみるようにしました。
そして、自分から手を伸ばした時だけ、同じように自分で哺乳瓶を持たせるように支えながら口に入れてみることを試しました。
すると、時々ですがそのまま起きた状態でミルクを飲んでくれるようになりました。
暗いトンネルの出口の光が少し、見えてきた気がしました。

そんな風にして1週間ほどたった日、ついにその日は来たのです。
1日4回のミルクを、全部起きて飲んでくれました。
しかも、たまに嬉しそうに自分から瓶を口に持っていくことも!!
この日、夜最後の授乳を終えて、「飲んでくれてありがとう」と抱っこしながら、感動して涙が止まりませんでした。

翌日はまた飲まない日でしたが、これまでどおり寝ている間に飲ませ、翌々日からは毎回普通に飲んでくれる日が増えました。

ストライキを抜けて 

現在8か月。日によって飲みにムラはあるものの、ほぼ毎日起きてミルクを飲んでくれています。
そして時々泣いているときにミルクを見せると、「はやくちょうだい!」といわんばかりに手を伸ばし、大きく口を開けて自分で哺乳瓶を口に持っていきます!
抱いている我が子が、嬉しそうにごくごくミルクを飲んでいる姿を見ているだけで幸せを感じています。
やっと平穏な育児生活が戻ってきました。

『赤ちゃんがミルクを飲む姿』は、当たり前ではない!
そして、
ストライキは「飲んでくれないこと」が辛いだけではない!
そう感じた4か月でした。

ストライキを乗り越えるために、家族や周囲のサポートは必要不可欠でした。
今まさに哺乳ストライキと闘いながら育児を頑張っているママさんたちにも、ぜひ周りにたくさん頼ってほしいです。
そしていつか出口の光が見えますように。心からエールを送ります。


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